新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関する

BCAOからのメッセージ

2020.2.19

 今回の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)で亡くなられた内外の方々にお悔やみ申し上げると共に、影響を受けた方々の一日も早い回復をお祈りし、感染の早期終息を強く願っております。
さて、COVID-19の感染拡大にともない、企業・組織には公衆衛生上の感染拡大を防止する社会的責任の遂行を大前提に、事業継続(BC)上のリスクへの対応が求められています。

事業継続(BC)とは、本来この感染症を含むオールハザード(特定な危機事象の原因にとらわれない)に共通して実効性のある計画(BCP)の策定と継続的改善(BCM)を行うものです。今回の感染症など限定した危機事象ごとに策定されるものでは無く、資源制約を前提に事象の甚大さに応じた事業継続戦略を備えた共通的なものとして策定されるべきものであることを、当機構では従来より推奨しております。

 たとえば、今回のCOVID-19などの感染症では、人という資源が感染により大幅な制約受け、感染拡大防止のための人の移動や物資輸送の制限が物流資源を奪い、ひいてはサプライチェーン資源全体に制約を与え重要業務の遂行を危うくします。また、人手不足による生産力の低下から供給不足をもたらす可能性もあります

 BCPがこれらの資源枯渇時に対応するための事業継続戦略(代替手段やアウトソースなどの対応方法)を備えていれば、例えば人の大量離職やサプライヤーの被災・倒産による資源制約にも共通して対応できる計画となり、個別の原因事象ごとのBCP策定の手間を減らすことができ、かつ、個別BCPの維持管理ができず有効性が低下するのを防ぐこともできます。

 また、一つ一つの危機事象に別々のBCPを持つ必要があるのとの考えは、異なる危機事象の初動対応に特化した緊急対応計画をBCPと誤解しているとも考えられます。上述の事業継続戦略をオプションとして準備し、具体の危機事象に直面したらどの戦略で事業継続するかを選択することが事業継続(BC)の重要の方法論です。

 各企業の事業継続(BC)に携わる皆様におかれましては、今回の感染事象を自社のBCPの構築改善のきっかけとして捉え、さらなる事業継続力の強化に取り組む契機として頂ければと存じます。また、はじめてBCPを策定される皆様には、緊急対応計画とBCPの違いを認識し、資源制約を前提にしたオールハザードのBCPの有効性を理解して頂きたいと思います。

 さらに、今回の感染症は現段階では、毒性、感染力などは必ずしも確定していません。不正確・過剰な報道、デマ、憶測情報がSNSなどで拡散し、企業や行政の対応が過剰あるいは過小となる危険が常に存在しております。対応に際しては、迅速性を第一にしつつも、客観的かつ冷静な判断と行動が肝要であることも当機構として指摘しておきたいと考えております。

 当機構では、このような状況を踏まえて、会員の間でこの感染症に関する情報・意見交換の場をメーリングリスト及びフェイスブックにより設けており、また、新型コロナウィルスを含む事業継続計画(BCP)のポイントを具体的に議論しております。

 この感染症の社会・経済への被害が最小限にとどまるよう、当機構としても引き続き努力してまいる所存です。